
5.表計算ソフトを重視しますその2
表計算ソフトを利用することで、様々な事項を説明する「体験型」教材が考えられます。
先に挙げたバーコードを作成するエクセルのブック(詳しくはこちら)はディジタル表現を学習するための課題です。
ディジタルデータの多くが情報機器との親和性のために2値(高い・低い、強い・弱い
etc)の列で記録されていることを説明する例として、FDなどの磁器媒体やCD-Rのような光学的媒体を用いることが多いと思います。が、どちらも小さすぎて図や言葉の通りに頭に入れるしかない味気ないものとなってしまいます。
バーコードの場合、可視サイズの2値情報で、しかも非常に身近です。それが表計算ソフトで簡単にできるのだから教材にはうってつけです。
生徒は、各自の出席番号をバーコード化し(右図)、印刷したものを教卓PCのバーコードスキャナに読み取らせます。あらかじめ読み取り結果を参照するVLOOKUP
関数を用いて、提出物に間違いがなければその生徒の名前などが表示されるように教卓PCをセットしておけば『ビット列→』『バーコード』→『自分の名前』という変換過程を実体験することとなるわけです。(下図)
私の場合NW-7という規格のバーコードを使っていますが、CODE39規格ならビット列が長くなるものの数字だけでなくアルファベットもバーコード化できます。例えば『GOOD』とかをそのままバーコードに出来るのです。テキスト読み上げソフトを連動させることで、『ビット列→』『バーコード』→『音声』というD/A変換(?)まで自分で作って学習できてしまう。
ただし「条件付書式設定」やセルサイズの変更などを生徒たちがテキパキとこなしてくれないと50分に収まりません。なのでこれらに先立つエクセル学習に時間をかけることになるのです。
次回もエクセルを用いた体験教材を紹介します。
(ちなみに顕微鏡でCDの表面を観察するという授業は具体的で面白そうですが、私の技術では難しそうなのでやったことはありません。どなたか授業で実践して報告ください。→参考:身近なものの観察!シリーズ「CD(コンパクトディスク)の観察(3)」http://homepage.mac.com/satoh_j/microscope/kansatu/CD_3.html )
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